助教 原 嘉孝

Profile

出身校(卒年)
名古屋市立大学(2005年)
専門
集中治療、麻酔、急性血液浄化
スキューバダイビング
資格
日本集中治療医学会 専門医、日本麻酔科学会 専門医、日本急性血液浄化学会 認定指導医、日本化学療法学会 抗菌化学療法認定医、日本呼吸療法学会 専門医、
PADIダイブマスター
委員会・ガイドラインなど
日本呼吸療法医学会 ECMOプロジェクト委員、日本版敗血症診療ガイドライン2016作成委員会 アカデミック推進班 メンバー、AKI診療ガイドライン2016作成委員会 メンバー
助教原 嘉孝Yoshitaka Hara
原 嘉孝

藤田の良いところ

豊富な麻酔症例、ハイレベルかつアグレッシブな集中治療

当講座では、豊富な麻酔症例を元に様々な経験することができます。年間300例を超える心臓血管麻酔症例、TAVIや血管内治療、生体腎移植はもちろん、肝移植、膵腎同時移植などの移植麻酔にも力を入れています。ロボット支援下手術では他施設に先駆けて積極的に取り組んでいます。さらに新生児から乳児、幼児にかけて幅広い年齢層の麻酔も豊富にあります。症例も豊富であるからこそ、様々な出来事もあります。その都度適切に対応することで日々レベルアップができます。

全身管理の基本を日々の麻酔から学び、ハイレベルな全身管理を集中治療から学ぶことができます。全身管理は、“これだけをやっておけばよい”といった単一の治療では、予後改善をさせることは困難です。我々はエビデンスだけに囚われずに、病態生理学的に考えより良いと思われることを行い、長期アウトカム改善につなげていく集中治療を模索しています。

集中治療領域のエビデンスは、まだまだ確立しているとは言えません。良質なエビデンスがあっても、180度逆のエビデンスとなったものもあります。エビデンスがないことも多い領域です。そのような中で、我々発のエビデンスを作ってみたくありませんか?既存のエビデンスを元に治療していくだけでは、ある一定レベルにはなりますが、さらなる高みを望むことはできません。我々の目標は1人でも多くの患者を救命しかつ障害無く社会復帰して頂くことです。そのためには、長期アウトカムを見据えた集中治療を行っていく必要あります。エビデンスで示されていることの1歩2歩先の治療を行い、それを実証し我々でエビデンスを作っていく、このスタンスが当講座の特徴だと思います。

当講座には、若く生きのいい若手が多数います。臨床だけでなく研究に対しても積極的です。互いに切磋琢磨して自身を磨いていけると思います。

なぜ麻酔科医になったのか?

高度10000メートルで「ドクターの方はいらっしゃいませんか?」のアナウンスに自信を持って名乗りでることができるか?

これを自問自答し、自信を持って名乗りでることができるようになるには、麻酔科が一番手っ取り早いと思ったからです。急変した方への迅速かつ適切な対応、さらにはクオリティの高い手技を身に付けるには麻酔科が最も適している、と研修医時代に思いました。

学生時代には産科・泌尿器科に興味を持ちました。出産の神秘、我が子に初めて会ったとき、家族が増えたことへのご両親のうれしそうな笑顔に、非常に惹かれました。一方、泌尿器科は、ヒトとして最もプライベートな箇所、なかなか相談しにくい箇所、について信頼し診察せて頂く、この責任感の中、診療したいという思いで志望していました。

研修医になって2ヶ月目、外科での研修の初日。3歳の全身麻酔を自科麻酔で外科上級医と一緒にかけることに。初めての全身麻酔、気管挿管、なのに小児・・・。イヤな予感が当たりました。SpO2は低下とともに「トン、トン、・・・トン、・・・、トン・・・・・・・・・、トン・・・・・・、」と心拍が延び、口唇がみるみる蒼白に(といっても私は気づいていませんでした)。緊急ブザーが鳴り、何が起こったかわかりませんでした。気づいた時には、常勤の麻酔科医が全てを対応してくれていました。医師となり2ヶ月目にそのような経験し、「麻酔は何て怖いものなの!!」と心から思いました。私が研修した病院では、3次の重症患者を初期対応するときは、麻酔科の先生が必ず救急外来に降りてきて、いつも一緒に対応してくれました。迅速かつ適切な指示、処置を行い、患者と一緒になだれ込むようにOPE室またはICUに入室させる、その光景は、医師としての原点を見ているようでした。

私は決して高尚な志をもって医学部に入学した訳ではありません。しかしながら、医師となったからには、「患者を助ける、救命する」という医師の原点にあるものを身に付けなければ、医師としての資格はないと思っています。麻酔科医、集中治療医となり、すでに約10年を経過しています。まだまだ患者から学ばせて頂くことはたくさんあります。瀕死の重症患者が生還し、病棟、さらには退院となり、ICUにお顔を見せて頂けるのが臨床をやってきて本当に嬉しいひと時です。いつまで経っても麻酔、集中治療は奥が深く、精進の毎日です。

仕事の楽しみややりがいは

やはり瀕死の重症患者が生還し退院・社会復帰された時が最も嬉しいときであり、これがやりがいにつながります。当施設は、症例が豊富にあり、様々な症例を経験できます。中には、残念な結果となる場合もありますが、その1症例1症例から学ばせていただくことも数多くあります。それを次回に生かし、1人でも多く救命し、障害を残さずに社会復帰させる、これを目標に日々精進することは、自身の楽しみです。

集中治療の領域ではエビデンスが未だ確立していないことが多いのが特徴です。我々が積極的にエビデンスを構築していく、それを実行できる環境が当講座にはあります。そのような恵まれた環境下で、臨床・研究を進めることができる、これは非常に充実した毎日です。

今後の目標は

“藤田発の臨床研究を進める”、“統計学を極める”、“Work life balanceを最適に”

臨床現場における日本発のエビデンスが非常に少ないことが本邦の医療の中で問題になっております。集中治療の現場においても、それは変わりません。現在日本集中治療医学会など学会が主導で臨床研究をサポートするシステムが構築されています。当講座でも日々の日常臨床から創出したClinical questionをResearch questionとして臨床研究を進めています。PICO、網羅的文献検索から、構造化抄録、研究デザイン、研究計画書作成などの臨床研究の基本についても、実際の研究から学ぶことができます。私自身も日々勉強の毎日ですが、データ収集や統計学の基礎知識を身に付け、藤田発の臨床研究を進めていくことを今後の目標としていきます。

臨床研究を進める上で必須なのが、統計学です。細かな知識は必要ありませんが、リテラシーを持っていることが非常に重要と考えます。私は、現在名古屋大学の生物統計学の大学院研究生として、統計学の基礎から応用まで学んでおります。その中で得た知識を当講座に持ち帰り、共有を図ることも私の使命であると考えています。

現在、妻、娘の3人で暮らしています。日常業務など多忙な毎日ではありますが、家族の協力のおかげで医師として仕事に従事しています。独身時代とは異なり、守るべき家族がいることで、仕事に対する向き合い方も変化し、自身の健康にも気を付けるようになりました。当講座は、ママさん医局員も多く在籍し、家族への配慮を十分聞き入れてくれるのでとても助かっています。これからもWork life balanceを維持しつつ、最大限家族サービスをして、家庭と仕事の両立をしていきたいと考えています。

藤田麻酔科を考えている入職希望者へのメッセージ

多忙な毎日ではありますが、一緒に臨床・研究をがんばりましょう!!豊富な症例の下に、まずは2年間がんばってみてください。きっと2年後には今では考えることができないくらい成長した自分になっていることができます。自身がレベルアップしているかどうかはとても実感しにくいものです。しかし、確実にレベルアップしていますのでご安心を。若くて元気のある医局員ばかりの当講座で、ぜひ後期研修をしてみましょう。

将来的に他科に進もうと考えておられる方も、ぜひ数年間、全身管理を学んでみませんか。どこの科に進まれても、患者の急変などは経験するものです。初期対応が適切かつ自然にできるようになると、安心感が違いますよ。実際、数年当講座に所属し全身管理を学んだ先生方が他科で活躍されています。

臨床・研究で興味のあるところでお手伝いできることは何でもサポートさせていただきます。一緒に働きませんか!?