客員講師 長谷川 大祐

Profile

出身校(卒年)
名古屋大学(2013年度)
経歴
名古屋第二赤十字病院初期研修2年
United States Naval Hospital
Japanese fellow1年
そのあと現職
資格
医師免許、ECFMG certificate
所属学会
日本内科学会、日本麻酔科学会、日本集中治療医学会、日本呼吸療法医学会、日本臨床麻酔学会、Society of Critical Care Medicine
European Society of Intensive Care Medicine
客員講師長谷川 大祐Daisuke Hasegawa
長谷川 大祐

藤田麻酔科のいいところ

消化器外科、呼吸器外科、泌尿器科、耳鼻科、産婦人科、脳外科、小児外科、心臓外科などたくさんの数、種類の症例の麻酔を経験することができます。手術室での上級医の指導も手厚く後期研修1年目の場合は導入、覚醒の際には必ず上級医に指導をしていただけます。また、手術麻酔のみならず麻酔科が集中治療を精力的にやっていて、18床あるICUにおいて、様々な重症患者の管理、治療のトレーニングを積むことができます。治療に関しても、ただガイドライン通りにそのままやるのにとどまらず、これからエビデンスが確立していくだろう分野にも積極的に取り組み、患者の個別の病態に応じて最も適切だと考えられる治療を日々行っています。また、集中治療室での対象患者は外科術後にとどまることなく、内科の超重症症例を経験することができるので、術後症例に限られることなくトレーニングを積むことができます。また、院外での活動にも非常に活発に取り組んでおり、希望があれば学会に精力的に参加することができ、また、その際には上級医から個別に適切な指導を受けることができる体制が整っています。実際に1年目の段階で複数回学会に参加することができました。

なぜ藤田麻酔科を選んだのか? なぜ麻酔科医になったのか?

藤田の麻酔科は完全クローズドの集中治療室で、新しい治療をどんどん取り入れて行っていて、最先端の治療に触れられると思い、ここで勉強したいと強く思うようになり藤田での後期研修を選びました。実際に見学でICUと手術麻酔、研究室などを見学しましたが、その際の病院の印象や医局の皆で一丸となって頑張ろうという雰囲気が非常に素晴らしいなと思ったことを記憶しています。特に、日々の成長を意識して、高い志を持って働いている若い先生が多いという点も魅力的だと思いました。麻酔科の多くの先生が麻酔科と集中治療の両者の専門医を持っており、施設独自のことだけでなく、幅広いスタンダードな知識を学ぶ事が出来る事も良い点の1つだと思います。大学病院であり、研究に関しては臨床研究のみならず基礎研究をする事もできる所も魅力の1つです。中には科研費の取れている研究がいくつもあり学術的な活動が盛んです。その中でも、重症患者に対する血液浄化の領域では、ユニークかつ、今後のエビデンスの確立が期待できると思われる治療/研究を行っていると思います。

麻酔科を選択したのは、集中治療を専門にしたいと考えていて、あらゆる重症患者を幅広く見る基礎として麻酔科の知識が必要だと感じ、実際に日本で専門医を取る際にも麻酔の専門医が使用可能だから麻酔科を選択しました。重症患者の管理においては麻酔に関する知識が必要であるという事も、実際に後期研修を始めてから強く感じるようになりました。

仕事の楽しみややりがいは

業務の中心は、基本的には手術麻酔と集中治療の診療です。静脈ライン、動脈ラインの確保から始まり、挿管、中心静脈カテーテルの挿入など基本手技を学びつつ、個々の症例に対する合併症対策や、生じた合併症の治療、原疾患の治療といった様々なことを行なっています。日々、その業務の中で、今までにかけたことのない麻酔や、見たことのない疾患の治療、やったことのない手技を体験することで新しいことができるようになることや、同じ手技を何度もやる事で上達する事に喜びを感じています。

また、日々のちょっとした気づきや疑問を掘り下げて学習することで、知識を深めることができ、未だわからない事だらけではありますが、その中でも知識の点と点のつながりを感じることができた時に非常に喜びと感じています。

実際に紙媒体や耳学問で学んだことが臨床に適用でき、自分で行った治療により患者が快方に向かうという一連の流れを見届けることに単純にやりがいを感じていますし、面白さも感じています。また、大学院生でもあるので、日常の疑問で、まだ世の中でもわかってないことなら、実現可能な範囲で研究を立案し、実行する事も出来るため、そのような題材を日々の業務で探してちょっとした変化や違いを気にして患者を診る事も非常に面白く、やりがいを感じています。

今後の目標は

適切な麻酔や、適切な集中治療室での管理、治療をしっかり自分で考えて、行うことができるようになることが1番の目標です。そのために1日1日を目標を持って臨み、基本手技の上達やコモンな疾患の治療に慣れることは当然ですが、よりアドバンストな事も習得できるように、幅広い領域の細かいところの知識を着実に少しずつ自分のものにしていきたいと考えています。そのためにも日常業務からしっかり学べることを学びつつ、目標達成の登竜門として各種専門医の取得をしたり、学会発表をしたり、独自の論文を書いたりといったことを着実に行っていきたいと考えています。大学院生でもあるので、日常臨床はもちろんですが、研究活動も充実させたいと考えています。今までにわかっている事をしっかり自分のものとし、それらの知識を踏まえた上で、より効果の高い治療や早期の診断法などのエビデンスを構築したり、基礎医学的なアプローチで集中治療室でよく起こる症候群の病態の一端の解明など、世の中に付加価値のある研究が今後できたらと考えています。

藤田麻酔科を考えている入職希望者へのメッセージ

是非、まずは見学に来て藤田保健衛生大の麻酔・侵襲制御医学講座の雰囲気を見て下さい。人数の多さや、その活気を見ていただけたら雰囲気の良さがより一層伝わるかと思います。色々な大学出身者がおり、色々なバックグラウンドの、様々な領域に興味を持つ先生がみえるのでロールモデルとなる医師像を見つける事も、他の施設と比べてより可能かと思います。

また、手術麻酔、集中治療室の診療のみならず、研究室、ダヴィンチセンターなど様々な関連部署も見学していただけると思います。麻酔、集中治療の領域は、医療行為の原点である呼吸、循環管理から始まり、体液バランス、鎮痛•鎮静、栄養管理など、実に多岐に渡ります。そのあらゆる領域で、複数のメンバーで、いかにきめ細かい繊細な管理をしているかを見ていただけたらなと思います。少しでも興味のある方は一度は是非足を運んでいただけたらなと思います。実際にお会いできるのを楽しみにしてます。