後期研修プログラムのご案内

麻酔科Ⅱ(麻酔・侵襲制御医学)後期研修プログラム

[最終更新日:2013年7月1日]

「教育こそすべて ~Education is everything~」

Ⅰ.目的と特徴

麻酔の目的は、手術を行い易い環境を提供することも重要な要素ですが、外科的侵襲による過剰な生体反応から、生体を防御し,早く回復させることがもう一つの大きな目的です。侵襲には、手術以外にも外傷、熱傷、感染など様々な要因が含まれますが、各種侵襲による生体反応には共通点が多く、麻酔学は侵襲制御医学であるともいわれ、これを教室の講座名としています。昨年度は10,000件を超す手術を行っており、全身麻酔症例は5,300件と国内でも有数の手術件数を誇ります。そのため、手術麻酔症例数は非常に豊富で、一般的な全身麻酔から心臓血管麻酔、小児麻酔、産科麻酔などの特殊麻酔や稀な疾患など幅広い症例を網羅できます。

本プログラムでは、単に術中・術後管理にとどまらず、広く集中治療を含めた領域で教育を行うとともに、心臓血管麻酔や小児麻酔などの麻酔専門領域、ペインクリニック領域,呼吸管理,体外循環、感染症などの集中治療専門領域に特化した知識と技術を習得できるプログラムです。また後期研修プログラム終了後の次のステップアップとなりうる研究分野においても、臨床研究から基礎研究を積極的に行っています。その研究成果を元に学会発表、論文投稿などを指導医の指導を受けながら積極的に行っていきます。

Ⅱ.プログラム責任者

教授 西田 修(日本麻酔科学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本呼吸療法医学会専門医、日本静脈経腸栄養学会認定医、日本急性血液浄化学会認定指導者、日本版敗血症診療ガイドライン作成委員、日本版重症患者の栄養管理ガイドライン作成委員、ECMOプロジェクト委員、血液浄化に関連する新技術検討小委員会プロジェクトメンバー)

Ⅲ.運営指導医体制および指導医数

教授以下、手術麻酔のみならず集中治療領域での診療・教育・研究を得意とするスタッフが揃っている。山下は麻酔・集中治療領域における感染症分野で国内でも数少ない麻酔科指導医兼ICDの一人で、当大学病院のICTメンバーでもあるため、重症患者に対する適正抗菌薬使用など指導を行う。下村は、ハーバード大学で5年以上の基礎研究を行ってきた経験豊富な研究者で基礎的研究の指導を行う。

2013年4月現在、22名の指導医で指導を行っている。

教授 西田 修
准教授 柴田純平
准教授 山下千鶴
講師 湯本美穂
講師 下村泰代
助教 中村智之
助教 栗山直英
助教 原 嘉孝
助教 新美太祐
助教 安岡なつみ
助教 伊藤 舞
助教 内山壮太
助教 河田耕太郎
助教 早川聖子
助教 栃井都紀子
助教 秋山正慶
助教 野田昌宏
助手 小松聖史
助手 前田隆求
助手 福島美奈子
大学院生 須賀美華
大学院生 酒井俊和

Ⅳ.臨床実績

2008年3月1日に全く新規に開設された講座である。初代講座教授として、西田 修が着任した。単に手術麻酔にとどまらず、麻酔を核とした全身管理を広く行い、付加価値の高いプロ集団としての麻酔科医の育成に努め、集中治療を含めた領域で幅広く診療・研究を行っている。大学の3本柱である、診療・教育・研究のどの分野を行う際にも、各分野における人材の育成なくしては真に充実した組織とはなりえない。「教育こそすべて ~Education is everything~」を教室の理念とし、しっかりとした指導体制と環境を整え人材育成に努めている。2009年6月に新たに開設したICUの部長は当講座の西田 修教授が務め、各科の協力のもとに麻酔・侵襲制御医学講座が主体となってClosed systemで運営している。術後患者のみならず、内科系、外科系の最重症患者を収容し積極的な集中治療を行っている。開設以来、一般的には救命困難な重症例の劇的救命を数多く行い、院内重症患者の最後の砦としてその機能を発揮している。また,西田は、日本版敗血症診療ガイドライン作成委員、栄養ガイドライン作成委員、ECMOプロジェクト委員、血液浄化に関連する新技術検討小委員会プロジェクト委員など、集中治療領域のHOTな分野での各種委員を務めており、本学の集中治療部は国内でもトップレベルかつ積極的な治療を行っている。

Ⅴ.定員

20名

Ⅵ.研修カリキュラム

当院は、麻酔科認定病院、集中治療専門医研修施設であり、さらに当ICUは日本呼吸療法医学会専門医研修施設、日本急性血液浄化学会認定指定施設であるため、研修後には各分野の認定医・専門医の習得が可能である。また集中治療領域において感染症は重要分野の1つであり、日本化学療法医学会抗菌化学療法認定医・指導医、ICD制度協議会認定ICDを積極的に取得する。

コース概要

コース概要

※認定医・専門医など各種資格取得時期(各コースにより異なります。)

  • JB-POT→卒後3年目以降
  • 日本化学療法医学会 抗菌化学療法認定医→卒後3年目以降
  • 麻酔科標榜医→卒後5年目以降
  • 日本麻酔科学会 認定医→卒後5年目以降
  • 日本集中治療医学会 専門医→卒後6年目以降
  • 日本急性血液浄化学会 認定指導者→卒後6年目以降
  • 日本呼吸療法医学会 専門医→卒後6年目以降
  • 日本化学療法医学会 抗菌化学療法指導医→卒後6年目以降
  • ICD制度協議会認定ICD→卒後6年目以降
  • 日本ペインクリニック学会 ペインクリニック専門医→卒後6年目以降
  • 日本静脈経腸栄養学会 認定医→卒後6年目以降
  • 日本麻酔科学会 専門医→卒後7年以降
各コース詳細
基礎研究コース
1.学位取得基礎研究コース (募集人数 2名)
  1. 概要
    大学院にて学位を取得し、臨床研修も行い、麻酔と集中治療の専門医の資格を取得する。
  2. 研修内容
    週2日以上の研究日を設け、それ以外は手術麻酔、集中治療を含めた臨床研修を行う。大学院の4年間は学年が上がるごとに臨床研修主体から研究主体へと比重を増していく。
    研究は臨床と基礎をつなぐトランスレーショナルリサーチ「橋渡し研究」を主体とし、基礎研究を通じて、学問的エビデンスに基づいた患者の病態解明を行うとともに、医学者としての診断と治療能力を養う。研究手技は、当講座の講師がマンツーマンで指導し、国内・国外の共同研究施設でも取得していく。
    学位、専門医習得後には希望により留学も可能である。
  3. 所属・身分
    大学院は社会人大学院も可能。大学院修了学位取得者は助教・講師(ともに定員外含む)
  4. 研修協力施設
    海外留学先:米国ハーバード大学、カナダトロント大学など
  5. 取得可能な専門医
    麻酔科標榜医、日本麻酔科学会認定医、同専門医、日本集中治療医学会専門医
Generalコース・・・卒後3年目以降選択可能

卒後3年目以降選択可能。当コースで1年以上研修の後、希望によって専門分野修得コースへの変更も可能。また、麻酔科標榜医および日本麻酔科学会認定医のみの取得を目指すことも可能である。

2. 麻酔・集中治療 一般コース (募集人数 5名)
  1. 概要
  2. 研修内容
  3. 所属・身分
  4. 研修協力施設
  5. 取得可能な専門医
3. 麻酔一般コース(募集人数 5名)
  1. 概要
  2. 研修内容
  3. 所属・身分
  4. 研修協力施設
  5. 取得可能な専門医
専門分野修得コース・・・卒後4年目以降選択可能
4. 心臓周術期管理修得コース (募集人数 2名)
  1. 概要
    心臓手術の周術期管理を中心に麻酔、集中治療の研修を行う。JB-POT(日本周術期経食道心エコー)認定医および麻酔(希望があれば集中治療)の専門医の資格を取得する。
  2. 研修内容
    週2回以上の心臓血管麻酔および、術後管理の研修を行うとともに、一般的な手術麻酔、集中治療も総合的に行う。また、臨床研究も積極的に行うことができる。論文による学位取得も可能である。専門医取得後には希望により留学が可能である。
  3. 所属・身分
    定員外助手・助教、学位取得者は助教・講師(ともに定員外含む)
  4. 研修協力施設
    海外:ハーバード大学、トロント大学、カロリンスカ大学など
    国内:東京医科大学八王子医療センターなど
  5. 取得可能な専門医
    麻酔科標榜医、日本麻酔科学会認定医、同専門医、同指導医、日本集中治療医学会専門医、JB-POT、日本化学療法医学会抗菌化学療法認定医・指導医、ICD制度協議会認定ICD
5. 小児集中治療・周術期管理修得コース (募集人数 2名)
  1. 概要
    小児手術症例の周術期管理と非手術症例を含めた小児集中治療の臨床研修を主体に研修を行う。麻酔(希望があれば集中治療)の専門医の資格を取得する。
  2. 研修内容
    週2回以上の小児麻酔および、術後管理を含めた小児集中治療の研修を行う。臨床研究も積極的に行うことができる。論文による学位取得も可能である。専門医取得後には希望により留学が可能である。
  3. 所属・身分
    定員外助手・助教、学位取得者は助教・講師(ともに定員外含む)
  4. 研修協力施設
    海外:ハーバード大学、トロント大学など
    国内:東京医科大学八王子医療センターなど
  5. 取得可能な専門医
    麻酔科標榜医、日本麻酔科学会認定医、同専門医、同指導医、日本集中治療医学会専門医、日本化学療法医学会抗菌化学療法認定医・指導医、ICD制度協議会認定ICD
6. ペインクリニック修得コース (募集人数 2名)
  1. 概要
    ペインクリニックを中心として臨床研修を行う。ペインクリニック学会認定医および麻酔(希望があれば集中治療)の専門医の資格を取得する。
  2. 研修内容
    週2回以上のペインクリニック外来および入院患者の術後疼痛管理の研修を行うとともに、一般的な手術麻酔(希望があれば集中治療)をも行う。各種神経ブロック、硬膜外ブロック、末梢神経ブロック、透視下ブロック、東洋医学、鍼灸、漢方等の研修を行うことが可能である。また、臨床研究も積極的に行うことができる。論文による学位取得も可能である。専門医取得後には希望により留学が可能である。
  3. 所属・身分
    定員外助手・助教、学位取得者は助教・講師(ともに定員外含む)
  4. 研修協力施設
    海外:ハーバード大学、トロント大学など
  5. 取得可能な専門医
    ペインクリニック学会 ペインクリニック専門医、麻酔科標榜医、日本麻酔科学会認定医、同専門医、同指導医、(日本集中治療医学会専門医)
7. 呼吸・集中治療修得コース (募集人数 2名)
  1. 概要
    集中治療を総合的行いながら、呼吸管理およびV-V ECMO(Extracorponeal membrane oxygenation)の管理を重点的に研修する。呼吸療法医学会専門医、麻酔および集中治療の専門医の資格を取得する。
  2. 研修内容
    一般的な(麻酔)集中治療管理に加え、重症症例に対する高度な人工呼吸管理、NPPV(Non-invasive Positive Pressure Ventilation)、nasal high flow therapyなどの各種呼吸管理に重点をおいた研修を行う。また、臨床研究も積極的に行うことができる。論文による学位取得も可能である。専門医取得後には希望により留学が可能である。
  3. 所属・身分
    定員外助手・助教、学位取得者は助教・講師(ともに定員外含む)
  4. 研修協力施設
    海外:ハーバード大学、トロント大学、カロリンスカ大学など
    国内:山梨大学救急・集中治療医学講座、東京医科大学八王子医療センターなど
  5. 取得可能な専門医
    日本呼吸療法医学会認定医、麻酔科標榜医、日本麻酔科学会認定医、同専門医、同指導医、日本集中治療医学会専門医、日本化学療法医学会抗菌化学療法認定医・指導医、ICD制度協議会認定ICD
8. 体外循環・集中治療修得コース (募集人数 2名)
  1. 概要
    一般的な(麻酔)集中治療管理に加え、各種血液浄化法やV-V ECMO (Extracorponeal membrane oxygenation)およびV-A ECMOなどの体外循環管理に重点を置いた研修を行う。日本急性血液浄化学会認定医、麻酔および集中治療の専門医の資格を取得する。
  2. 研修内容
    CHF、SHEDD-fA(長時間間歇的高効率血液浄化法)、PMX-DHP、血漿交換を始めとした各種血液浄化法、V-V ECMOやV-A ECMOなどの適応と管理に重点をおいた研修を行うとともに、一般的な手術麻酔、集中治療を総合的に行う。当講座は日本呼吸療法学会と集中治療医学会合同のECMOプロジェクトに参加しており、多彩なECMO症例を経験可能である。また、臨床のみならず臨床研究も積極的に行うことができる。論文による学位取得も可能である。専門医取得後には希望により留学が可能である。
  3. 所属・身分
    定員外助手・助教、学位取得者は助教・講師(ともに定員外含む)
  4. 研修協力施設
    海外:ハーバード大学、トロント大学、カロリンスカ大学など
    国内:山梨大学救急・集中治療医学講座、東京医科大学八王子医療センターなど
  5. 取得可能な専門医
    日本急性血液浄化学会認定指導者、麻酔科標榜医、日本麻酔科学会認定医、同専門医、同指導医、日本集中治療医学会専門医、日本化学療法医学会抗菌化学療法認定医・指導医、ICD制度協議会認定ICD
9. 感染症・集中治療修得コース (募集人数 2名)
  1. 概要
    手術麻酔および集中治療を総合的に行い、加えて各種感染症診療や抗菌薬適正使用について重点的に研修する。抗菌薬適正使用に関する認定医、麻酔および集中治療の専門医の資格を取得する。
  2. 研修内容
    集中治療の中で重要な役割を占める感染症に関して、グラム染色を用いた迅速診断および抗菌薬の適正使用に重点をおいた研修を行うとともに、一般的な手術麻酔、集中治療を総合的に行う。日本版敗血症診療ガイドライン作成委員である西田および、大学病院のICTメンバーでもある山下が中心となって指導する。集中治療専門医に加えて、日本化学療法医学会抗菌化学療法認定医、同指導医、ICD (Infection control doctor)の資格を取得することができる。また、臨床研究も積極的に行うことができる。論文による学位取得も可能である。専門医取得後には希望により留学が可能である。
  3. 所属・身分
    定員外助手・助教、学位取得者は助教・講師(ともに定員外含む)
  4. 研修協力施設
    海外:ハーバード大学、トロント大学など
    国内:山梨大学救急・集中治療医学講座、東京医科大学八王子医療センターなど
  5. 取得可能な専門医
    日本化学療法医学会抗菌化学療法認定医、同指導医、ICD、麻酔科標榜医、日本麻酔科学会認定医、同専門医、同指導医、日本集中治療医学会専門医

Ⅶ.当講座における研修で取得可能な資格

  • 麻酔科標榜医
  • 日本麻酔科学会 認定医 専門医 指導医
  • 日本集中治療医学会 専門医
  • 日本急性血液浄化学会 認定指導者
  • 日本呼吸療法医学会 専門医
  • 日本化学療法医学会 抗菌化学療法認定医 指導医
  • ICD制度協議会認定ICD
  • JB-POT
  • 日本ペインクリニック学会 ペインクリニック専門医
  • 日本静脈経腸栄養学会 認定医

Ⅷ.資料

上記内容をPDFでご覧頂くには、「後期研修プログラム資料」(PDF)よりご覧ください。

Ⅸ.お問い合わせ

麻酔科Ⅱ(麻酔・侵襲制御医学)後期研修プログラムについて、質問事項、または当科まで見学に来られたい方は、「お問い合せフォーム」より、お気軽にお問い合せください。

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