准教授 栗山 直英

Profile

出身校(卒年)
藤田保健衛生大学(2004年)
経歴
愛知厚生連 海南病院で初期研修 2004-2006
愛知厚生連 海南病院 麻酔・救急・集中治療部所属 2006-2008
藤田保健衛生大学 麻酔・侵襲制御医学講座 に入局 2008〜現在に至る
准教授栗山 直英Naohide Kuriyama
栗山 直英

藤田麻酔科のいいところ

藤田保健衛生大学の良いところは各診療科だけでなくコメディカルとの連携が取りやすく、一丸となって問題に取り組むところ。また、現状に満足せず、常に最新の・目玉となりうる何かを求めるアグレッシブさを持っている。医者の探究心をいつまでも刺激してくれる。そんな大学だから、常に麻酔科を良い意味で困らしてくれる。我々麻酔科医は、周術期/集中治療領域のスペシャリストとして、切磋琢磨し、よりよい患者管理を模索している。

また、国内有数の大規模病院だから、麻酔科医専門医申請に必要な症例を数多く経験できる。大学病院でありながら、地域医療に根付いた病院でありcommon disease、稀な疾患ともに充実した経験ができる。

藤田の麻酔科は開設から10年ほどの若い医局で、医局員も若手が多く、やる気に満ち溢れた活気のある医局。自分もそうだったけど、ここで働いていると、日々の業務をこなすだけで驚くほどの経験と生の知識が身につく。治療の方法だけでなく、その病態生理、メカニズムの理解に重点を置いた指導が得られるので、数多くあるhow to本には書かれていない、本当に役に立つ重症患者の管理方法が学ぶことができる。

藤田では手術麻酔だけが麻酔科医の仕事ではなく、周術期全体の管理や院内救急、また内科系/外科系/年齢を問わず、重症患者の治療を行うICU管理を麻酔科医が責任を持って行なっている。麻酔科の業務に対してプライドと責任を持つ同僚が多い。日常臨床だけでなく、基礎研究、研修医/学生教育にも積極的に取り組んでいる。

なぜ藤田麻酔科を選んだのか? なぜ麻酔科医になったのか?

藤田の麻酔科を選んだ理由は、初期研修・後期研修を行った病院の上司であった西田教授が藤田の麻酔科教授になったため、中村先生と一緒に藤田に移動した。藤田は出身大学であり、戻ることに不安はなかった。母校に集中治療医が管理するICUを開設する為、また組織の立ち上げを経験したかった。

もとから麻酔科医を志していたわけではなく、気がついたら麻酔科医を続けていたというのが正確な表現である。初期研修は総合診療・救急が充実した病院を中心に選び、その中で重症呼吸不全を重点的に学びたいと思った。総合診療で各診療科の救急疾患、急性期の初期管理を学びたいと思っていたが、初期研修のその場は学ぶ場所ではなかった。麻酔研修/ICU研修を行い、最重症患者がICUにて管理され、経験したかった各疾患の急性期管理が学べる場所が麻酔科であったので麻酔科を選んだ。

仕事の楽しみややりがいは

仕事の楽しみは、ドラスティックに変化する患者の経過を見ること。治療に反応し病態が改善していく様を見ることができる。逆に急激に悪くなる病態を如何に食い止めるか、次の手は何ができるかを考えることも。

麻酔・ICUの症例は、行なった治療の反応がすぐに出るため、自分の判断の回答がすぐに出る。反応の速さに魅力を感じ、その結果がやりがいにつながると思う。

麻酔・集中治療領域では、その複雑な病態のためか、まだまだわからないことが多い。病気だけでなく、その特殊な環境下でしかみられない細胞の働きやinteractionなど病態のメカニズムを探求することが面白い。

今後の目標は

藤田の麻酔科では、麻酔を基礎としてあらゆる場面で活躍の場がある。神経ブロックなど、あらたな技術を身につけていきたい。また、留学期間中の経験を活かし、臨床現場での疑問の一端を研究で解明できるよう、その土壌を構築していきたい。

藤田麻酔科を考えている入職希望者へのメッセージ

藤田の麻酔科は麻酔を基礎として全身管理を学ぶ熱い志を持った先輩たちがたくさんいます。出身に関係なく、臨床経験だけでなく医師としてのステップアップができる機会に満ち溢れています。

失敗しない急性期管理を行うためには、病態に関する深い理解だけでなく、正常の生理を学ばなければなりません。当科では、集中治療、救急をみているだけでは学ぶことができない健常者の管理を術中麻酔管理で学ぶことができます。急性期疾患を扱う診療科に進むのであれば、絶対に無駄にはならない知識と経験を学ぶことができます。

専門医取得は一つの目標かもしれませんが、そこがゴールではありません。実際に経験した臨床経験、書籍や論文から学んだ知識、それらを総動員しても解決できない問題がたくさんあります。平凡な毎日ではなく、常に新しい何かを学べる場所が藤田の麻酔科です。