11月6日、ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院(MGH)麻酔科 Associate Professor 金木正夫 先生の講演会を開催します。
『コエンザイムQ10は敗血症マウスの致死率を低下させる』
ハーバード大学医学 マサチューセッツ総合病院
麻酔・集中医療・疼痛医学教室 准教授 金木 正夫
【 要 旨 】
コエンザイムQ10は、ミトコンドリア電子伝達系における電子の運び手として必須な要素として知られている。しかし、それ以外に、還元型コエンザイムQ10(ユビキノール)はミトコンドリアを酸化ストレスから守る機能や、さらに、内皮型NO合成酵素によるスーパーオキサイドの産生を抑制する作用が報告されている。他方、敗血症(重傷感染症)の生存率や予後の改善は、集中治療における最大の課題の一つであり、敗血症にはミトコンドリア傷害、酸化ストレス、免疫機能低下などが関与している。我々は、ユビキノールが敗血症マウスの致死率が低下し、細菌のクリアランスを改善し、臓器傷害を防ぐことを見いだした。ユビキノールの新しい作用とそのメカニズムについて議論したい。
【 金木正夫先生ご略歴 】
昭和62年3月 東京大学医学部医学科卒業
昭和62年6月 東京大学医学部附属病院内科入局
平成 7年 9月 ハーバード大学医学部ダナ・ファーバー癌研究所 研究員
平成10年5月 ハーバード大学医学部マサチュ−セッツ総合病院麻酔・集中医療・疼痛医学教室
講師
平成14年7月 ハーバード大学医学部マサチュ−セッツ総合病院麻酔・集中医療・疼痛学教室
助教授
平成14年 7月 マサチュ−セッツ総合病院シグナル伝達研究室 室長
平成18年 4月 ハーバード大学医学部マサチュ−セッツ総合病院 麻酔・集中医療・疼痛医学教室
准教授
平成18年6月 シュライナーズ子ども病院 主任研究員 (兼任)
平成24年9月 ウガンダ マケレレ大学医学部 客員教授(兼任)