海外留学体験記:栗山 直英 No.17

くりやまくんの四方山話

【留学先】ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院(MGH)麻酔科

さて、皆さんこんにちは。スイカが置いてあった場所にはもうハローウィン用のカボチャが並び始め、Bostonはめっきり朝夕ともに涼しく(寒く)なりました。短い夏も終わり、またあの冬がやってきます。留学生活も終盤戦、成果を残せるようにもう一踏ん張りしないと。と、いうことで今回は珍しく研究関連の話を書こうかと思います。

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研究の経験がほとんどない状態で始まってしまった留学生活。全てが目新しく、新鮮な毎日でした。日本では、毎日たくさんの臨床業務に追われていたため、ただただ目の前の仕事をやり遂げる毎日でした。一方、留学してからというもの、やること、やれることがない毎日は非常に苦痛な日々でした。留学前に後輩から、私が好きそうな言葉としてこれらの言葉を見せてもらったことを思い出しました。そう、よく居酒屋のトイレなどで見かけるやつです。忙しい臨床業務から離れて海外に行ってるくせに、修行?と思われるかもしれませんがね、、、。旅行で海外に行くのと住むのは大きな違いがありました。他、私の元気の源になったのはある特定のジャンルの音楽でした。あの時代はもっと遥かに厳しい状態で海外にいたのであろうと思いつつ、こんな恵まれた状態で泣き言を言うなと自分を奮い立たせるために朝音楽を聞いてからlabに行っていました。思ったよりも弱い自分がいましたね。

さて、研究ですがやってみると思いのほか楽しいもので、、、そんな自分にまたびっくりしました。特に顕微鏡を使った研究を楽しんでいます。先日、HarvardのBiological Imaging Centerに行ってきましたが、、まあ何てことでしょう、高価な顕微鏡がたくさんあること! 久々にテンションが上がってしまいました。SIM (Structured illumination microscopy),PALM(Photoactivated localization microscopy)なども撮れる機器が何台もありました。機械があることと綺麗な写真が撮れることが同じことではないのが残念ですが、、、。性能を生かしきれる条件を探さないと。様々なTechnologyがあり、分野を超えてcollaborationすれば新しいことができるかも、なんて気にもなってしまいます。

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医学部を卒業し、初期・後期研修を終えてからも、日々新しいことを経験し学んでいきます。しかし、日常臨床をやっていて、右も左も全くわからない状況に陥ることは殆どありません。(上司や同僚のおかげですね)言語の問題もありますが、研究を始めて、久しぶりに解らないことがわからない状況に陥りました。幸いlabの同僚に恵まれ、いろいろ教えてもらいながらなんとか今までやってきました。苦手な英語での顕微鏡の使用方法説明も皆親切で、私がわかるまで丁寧に説明してくれました。

『教育こそ全て』なので、しっかり教えられるようにならないと。

それでは、また!