【派遣先】公立西知多総合病院 ICU 【文責】秋山 正慶
先月は色々と忙しく、休載させていただきました。
意外?と、このブログのようなコラムを毎月閲覧していただいている方がいることが判明しました。最近ではICUもだんだんと慣れてきたので、これといったネタはなくなってきたのですが、前回の特定拠出年金のような経済ネタが好評であったので、今回も大好きな経済ネタを少しお話しします。
NISAはみなさんご存知ですか?少額投資非課税制度のことですが、要するに「株や投資信託などの運用益や配当金を一定額非課税にする制度」です。2016年からは限度額が120万円/年まで増額されました。この非課税期間は5年間なのでMAX600万円が非課税で運用できることになります。例えば、120万円を使って株式を購入し、株価が300万円になったとします(やったー!)。この場合利益は180万なので、一般口座であれば約20%の税金がかかります。つまり180万×0.2=36万が税金として発生するのがNISA口座で購入していれば、この36万円の税金が免除されますよ。という仕組みです。さらに株式で得られる配当金も非課税なのでさらに美味しいです!これだけきくと、NISAめちゃいいじゃん!となりますが、ちゃんとデメリットもあります。
それはNISA口座は損益通算ができないこと!!(ここめちゃ大事です!!)
どういうことかといいますと。
一般口座で100万円で購入したA株が40万円に。そして一般口座で40万円で購入したB株が120万円になったとします。そうすると、A株で-60万円、B株で+80万円なので合計で+20万円となり、損益通算した合計の利益である、この20万円に20%の税金がかかります。つまり20万×0.2=4万円の税金が必要となります。しかし、NISAはこの損益通算ができないのです。
上と同様に、NISA口座で100万円で購入したA株が40万円に。そして一般口座で40万円で購入したB株が120万円になったとします。そうすると、A株で-60万円、B株で+80万円なので合計で+20万円となるところが、NISA口座の損益と一般口座の利益を中和できないのです。どうなるかというと、先ほどまでは-60万+80万=20万に税金がかかってきましたが、一般口座の80万全額に税金がかかってきます。80万×0.2=16万の税金が必要となるのです。
Totalで20万の利益に対して税金は16万ですよ!!暴利か!!となりますが、これがNISAの落とし穴です。
またNISAは損益繰越もできないのです、一般口座であれば3年間は損益を繰り越すことができますが、NISAは繰越もできません。
皆さんもNISAで運用をする際には十分気をつけて下さい。
それではまた来月!